地位も金も手に入れた俺だが


俺は入社以来がむしゃらに頑張ってきた。
いつか人の上に立ってやる、いつか裕福な暮らししてやる、
そして何より、いつかは三井住友VISAカードを手にする事を夢見て・・・

俺は同期の奴と表面上で友達面しながら、弱みを握る事ばかり考えていた。
お人よしな同期を蹴落とし、人の弱みに付け込み、ただひたすらに出世の道を歩いた。
俺はそいつを置いて順調に出世し、社内で確固たる地位を築いた。

俺は、満を持して三井住友銀行にVISAカードを申し込みに行った。
申込書を同時に取ろうとする奴がいた。
遥か昔に俺が蹴落とし、出世の道を閉ざした彼だった。
彼は笑顔でこう言った。
「お互い審査通るといいですね。」

それから幾日過ぎたろう。
会社で奴が、笑顔で話しかけてきた。
「昨日三井住友VISAカード届きましたよ。」
まだ届いていない俺は、「そうか・・・。今晩にでも届いているだろう。」とだけ言った。
仕事から戻ると、ポストの中に薄い封筒が入っていた。
「なんてことだ・・・・」
地位も金も手に入れた俺だが、人として大切なものを失っていた事を、
三井住友VISAカードの女神はちゃんと見ていたのだ・・・。


─ あなたの財布にも、伝説を。



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